映画「火まつり」
柳町光男監督、中上健次脚本の映画「火まつり」は、1984(昭和59)年3月から2ケ月間ほどかけて熊野市二木島(にぎしま)を中心にロケが行われ、俳優の北大路欣也や太地喜和子が参加した。また、エキストラを動員して、前代未聞の形で、お燈祭りが再現された。 「火の文学」(昭和60年角川書店刊)には、1985(昭和60)年2月6日のお燈祭りに取材した現地での語り下ろした部分と、映画の脚本「火まつり」が収められ、映画に出演した中本良太がモデルとして登場している。なおこの脚本で、中上は毎日新聞映画コンクール脚本賞を受賞(1986年1月)。 1985(昭和60)年5月映画「火まつり」が公開され、カンヌ国際映画祭に出品される。なお、山口昌男編の「火まつり」が映画公開に合わせてリブロポート刊で発行されている。中上健次と上野千鶴子の対談「暴力と性、死とユートピア」などが収められている。

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