臥龍山(がりゅうさん)の解体
写)取り崩しが進む臥龍山。浮島方面から望む

臥龍山(がりゅうさん)は、かつて新宮の町の中央部に、龍が臥(ふ)したように連なって存在した丘陵。「中上健次全集」第2巻には「臥龍山」という作品(1977・78年)が収録されている。臥龍山は、「路地」の解体と連動した地区改良事業によって、1970年代の終わりまでに跡形もなく削(けず)り取られた。1978年「路地」の解体が進む中、中上健次は自分で、写真や16ミリフィルムでその模様を記録。このフィルムは、没後見つかり、2001年に公開された青山真治(あおやましんじ)監督作品「路地へ 中上健次の残したフィルム」に挿入(そうにゅう)された。

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