「望郷五月歌」の詩碑ほか
速玉大社境内に、佐藤春夫に関する碑が4基ある。「望郷五月歌」詩碑は昭和34年の建立。自筆の詩の冒頭19行を、縦74センチ、横124.5センチの陶板に焼きだしたもので、築地風の壁面にはめこまれている。なかの一節「空青し山青し海青し」は、新宮のキャッチフレーズになっている。同じ年、参道左手奥にある茶室が完成、「烏集庵(うしゅうあん)」と春夫が命名、入口に高さ78センチの自然石に彫られた自筆の碑がある。なお、茶室は現在使われていない。大社の入口、大鳥居の傍には「秋晴れよ丹鶴城址児に見せむ」の自筆の句碑。高さ261センチの舟形の自然石、昭和62年の建立。天然記念物の梛(なぎ)の大木の前の芝生内に、「速玉の竹柏(なぎ)や芝生や時雨(しぐれ)けり」の句碑、平成12年の建立。

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