丹鶴姫之碑
児童文学作家松谷みよ子に「たんかくひめさんと黒いうさぎ」(『海にしずんだおに』所収)という作品がある。黒いうさぎと一緒に住むお姫さんの話。この丹鶴姫というお姫さん、男の子をかどわかす習性がある。夕方になると新宮の子らは、丹鶴姫が出てくるぞと言って帰宅を急いだ。この話は、佐藤春夫の「わんぱく時代」にも「早く帰ろう。丹鶴姫(にずるひめ・城に住むという伝説の妖姫)が出るぜ」と紹介されている。 城内の本丸跡の一画に、昭和60年3月「丹鶴姫之碑」が「新宮市暮らしを考える主婦の会」によって建てられている。また、登坂横のモータープールの一画に「丹鶴姫の祠(ほこら)」が祭られている。


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