中上健次原作・映画「軽蔑(けいべつ)」のロケ地
写)池田港に出現した「アルマン」

2010年秋、中上健次原作の「軽蔑」(1991年朝日新聞の連載小説)の映画撮影が新宮の各所で行われた。「相思相愛、女と男は、五分と五分」、主人公カズと真知子、刹那的(せつなてき)で破滅的で退廃的(たいはいてき)な恋物語。原作では舞台は松阪らしき場所であるが、中上文学のホームランド・新宮に設定。廣木隆一監督。カズを高良健吾、真知子を鈴木杏が好演。喫茶「アルマン」の建物が、池田港跡に出現。映画では最後に炎上する。 「「軽蔑」は中上健次が未完のままにしたメロドラマに、「勝手にしやがれ」と「俺たちに明日はない」を接木させた、スリリングなフィルムである」とは評論家四方田犬彦の弁。

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