不老長寿の薬とは?
徐福が求めた不老不死の薬草は何時の頃からか「天台烏薬(てんだいうやく)」とされるようになる。クスノキ科の常緑灌木。原産は中国、浙江省にある「天台山」、「烏薬」とは、実がカラスのように黒くなるところから名づけられたと言う。渡来したのが江戸時代享保の頃とされるから、熊野特有のものと言い切れないのが残念。最近では、三重県熊野市などで自生しているキウイに似た果実「シマサルナシ」ではないかという新説も出ている。三重県熊野市波田須(はたす)にも、徐福の宮があり、秦の時代の貨幣「半両銭」が出土している。熊野の徐福渡来伝説は、日本神話の神武天皇(じんむてんのう)の上陸地と重ねあわされて「徐福=神武」説を唱える人も居る。

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