門弟の春夫像
春夫の1周忌に門弟たちが自筆で寄せたパネルが残っている。 ・井上靖「佐藤先生の大きな耳は倣岸であり孤高であり拒否的であった。 しかもあのように愛情深かった耳を私は知らない」 ・柴田錬三郎「先生の坐られる場所は暖炉を左に見る窓際であった。 先生はそこで大きな耳をこすりライターを鳴らし乍ら話をされた。 そこには、いつも春風が吹いていた」 ・吉行淳之介「いつもは細く半眼になっている佐藤春夫先生の片眼が、ご機嫌がよくなるとしだいに大きくなり、悪戯っ子のような光が覗いた」 ・他に、井伏鱒二、檀一雄の揮毫パネル。

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