林泉閣
郷土史の泰斗(たいと)小野芳彦に「林泉閣記」と題した、全部漢文の「林泉閣」への讃がある。東京で修業し、家業が栄え始めた頃、明治22年8月22日大洪水に見舞われ、楼は残壊、ようやく修復増築、新閣が成った。「諸君子風流詩酒の場」となった。「春霞」「驟雨(しゅうう)」「秋の名月」「冬の白雪」「舟筏が絶えず往来」「さながら画中の趣」と称賛。「ここにわたしたち諸人、新閣の落成を祝い、今後の隆昌を祝って集まった」と結ばれる。明治24年12月。 また、小野には、「祝養老館落成」(明治28年)の漢文もあり、龍鼓の滝の響きが、養老の滝のようである、という記述もある。

戻る