三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)
写)三十三間堂内陣

三十三間堂の縁起(えんぎ)を伝える、浄瑠璃(じょうるり)「祇園女御九重錦(ぎおんにょうごここのえにしき)」は、1760(宝暦10)年大阪豊竹座(とよたけざ)の初演で、五段からなる時代物。大筋は三十三間堂の縁起で、それに新羅(親鸞)上人の弟子横曾根平太郎の物語、柳を伐(き)る役の平忠盛(たいらのただもり)が絡(から)んでくる。「三十三間堂平太郎縁起」の別名を持ち、特に三段目の「平太郎住家(すみか)より木遣音頭(きやりおんどう)の段」は、「卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)」と題して、柳の木を都に伐り出してゆく場面は、独立して上演されることが多くなり、より人気を高めてゆく。

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