大正2年3月には新宮まで開通
新宮が終点であったため、駅舎は現在の駅前本通りの正面にあった。列車はここから熊野地駅を経由して勝浦方面に向かった。王子ケ浜の松林に沿って線路は御手洗(みたらい)方面に延びていた。毎年、王子ケ浜で催された新宮町内の小学校連合運動会の折などは、臨時停車場が仮設されたりした。機関車はドイツ製DC3号型、時速18キロ、一日6、7回の運転で、新宮―勝浦間は約50分であった。なお、新宮鉄道で活躍したハフ13・14型客車二輌が、いまでも愛知県の明治村で現役として動いている。

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