辻原登(つじはら・のぼる)作「許されざる者」の舞台となった界隈
日露戦争前夜、紀州森宮(新宮がモデル)に帰ってきたドクトル槇(大石誠之助がモデル)。自由を求める人々の闘いを描いた辻原登の小説「許されざる者」。「毎日新聞」に582回にわたって連載。そこに、「相筋三本杉遊廓の土地造成費の総額は二万五千円にのぼった。丸池のほとりに三本杉がそびえている。三本杉を起点に二本の道が末広がりに速玉大社の鳥居まで伸び、途中で横合いから二本の道が交叉する。だから相筋。」と描かれている。ストーリイの展開のうえで、遊廓の女性の悲劇的な心中事件も描かれている。
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