耕地整理事業に着手
三輪崎・佐野・木ノ川にまたがる約100ヘクタールの耕地整理工事。大正5年1月事業が完成、碁盤目型(ごばんのめがた)に近代化された耕地が誕生するが、たちまち費用支弁(ひようしべん)に多くの農民が追い込まれ、良田を手放して小作農に転ずる人も多く出た。そこで、乳牛飼育による農家経済への立て直しを図る人々も出てくるが、販路(はんろ)と期待した新宮ではすでに牧場経営者が居て割り込む余地が少なかった。しかし、三輪崎酪農組合を結成、事業改善の努力を重ねて50年、地元の牛乳「三輪崎牛乳」としての堅実な歩みを続けて行く。しかしながら、2011年9月の台風禍(か)は、三輪崎牛乳の継続を困難とし、組合は解散して終止符を打たざるをえなくなったのは、惜しまれる。

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