佐野の柱松(はしらまつ)行事
旧佐野の浜の埋め立て地で盆の8月16日に行われる「佐野の柱松」行事は、平成5年に復活、再現されたもので、「佐野木遣(きや)り節」に合わせて高さ15メートルの御柱が立ち上げられ、30人が籠(かご)をめがけて松明(たいまつ)を投げ入れる。昔は村人のほとんどが農耕に従事していたので、いわゆる「虫送り」、害虫駆除(がいちゅうくじょ)や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈る行事であったろう。記録には観衆1万人ともあり、大正期には花火つくりのため、志原(しわら・現三重県御浜町)の花火師から指導を受けたとも言う。一時中断されて戦後まもなく青年団の手で復活するが、昭和34年夏で中断、あらためて実行委員会方式で復活して、いまでは夏の行事として定着している。


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