中村楠雄(なかむらくすお)、俊子(としこ)の墓
イオン駐車場横の墓地入口近くにある。「つぶら瞳」と呼んだ佐藤春夫の初恋の人、大前俊子(1891-1922)は、春夫も見知った先輩の中村楠雄(なかむら・くすお・1890-1919)と結婚。楠雄は海軍軍人となり、軍艦「最上(もがみ)」の主計長などになっているが、大正8年シベリア出兵で赴任、翌年3月ニコラエフスク(尼港)事件の犠牲になっている。その後俊子も夭折(ようせつ)、たまたま布教に来た金森通倫の祈りも受けながら、クリスチャンとして32歳の生涯を閉じている。春夫は「望郷曲」という詩で「ミニヨンにまがひしひとは / 早く世にあらずなりぬる。」と詠っている。


戻る