佐野の岡
「日本書紀」の神武東征の箇所に「遂に狭野(さの)を越えて、熊野の神(みわ)の邑(むら)に到り、また天(あま)の磐盾(いわたて)に登りて」とある。佐野も三輪崎も現在は新宮市になっているが、本居宣長(もとおりのりなが)は「玉かつま」の中で、「熊野ノ村は、新宮に、上熊野中熊野下熊野とて三村あり、三輪が崎は、新宮より那智へゆく海べなり、新宮より一里半ばかりありて、けしきよき所なり、佐野は、佐野村といふ有て、三輪ガ崎のつづきなり、佐野ノ岡は、村より七八町北にあり」と記している。


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