城下のトンネル
かつての城下を、トンネルが貫通しているのは、おそらく全国、唯一ではなかろうか。そこには、早くから民間に払い下げられて、この城が辿ってきた歴史がある。新宮方面からトンネルを抜けると、熊野川の鉄橋に出、直ぐ向こうが三重県である。いま、新宮駅はJR西日本とJR東海の境目。トンネルから鉄橋は、鉄道ファンの隠れた注目スポット。 1940(昭和15)年8月、紀勢西線江住(えすみ)・串本間、紀勢中線新宮・木本(きのもと)間が開通、和歌山・木本(現熊野市)間が結ばれて紀勢西線と呼ばれるようになった。なお、紀伊半島全域をつなぐ和歌山・亀山間が全通し、紀勢本線(きのくに線)と改称されるのは、1959(昭和34)年7月のことである。


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